イエスの権威と力

「人々はその教えに非常に驚いた。その言葉には権威があったからである。」ルカ4:32

 

イエス様はガリラヤの町カファルナウムにいらっしゃいました。そして、神様を礼拝する日曜日ごとに、人々にお話しをなさっていました。

その頃の聖書の先生たちは、いつも決まった言葉で同じことを繰り返して教えるのですが、イエス様のお話しは違っていました。どうしたら神様に喜ばれる生活ができるのか丁寧に教えてくださるので、ひとつひとつのお話しが聞いている人たちの心にしっかりと届いたのです。

「なんて素晴らしいお言葉だろう」

「こんなに神様の愛が伝わってくる話は聞いたことがない」

聞いた人たちはみんな驚きました。

神様から遣わされたイエス様のお言葉は神様の言葉そのものだったので、人々の心を深く動かし、「この方に従っていこう」という思いにさせる力がありました。

 

ところが、ある会堂に、汚れた悪霊に取り憑かれた人がいました。

悪霊は、悪魔が人の心に送り込むもので、心や体に悪い影響を及ぼします。聖書には、そのようなお話しがいくつもあります。

悪霊に取り憑かれたその人は、イエス様を見ると叫びました。

「ああ、ナザレのイエス、かまわないでください。わたしたちを滅ぼしに来たのでしょう。あなたの正体はわかっています。神の聖者なのでしょう。」

 

この悪霊は、イエス様が神様から遣わされた救い主であることを知っていました。

そのような悪霊の言葉に対して、イエス様は厳しくおっしゃいました。

「黙れ。その人から出ていけ」

 

イエス様がお叱りになると、たちまち悪霊は出て行きました。

そして悪霊に取り憑かれていた人は、元のように元気になりました。

そこにいた人たちはみんな驚き、口々に言いました。

「この言葉はいったい何だろう。権威と力とをもって汚れた霊に命じると、出て行くとは。」

 

「権威と力ともって…命じる」

イエス様のお言葉には、悪霊も従わせる神様としての力がありました。

 

それからイエス様は、カファルナウムにある弟子のシモン・ペトロの家にいらっしゃいました。

そこでは、シモン・ペトロの妻のお母さんが、高い熱を出して苦しんでいました。

「イエス様、どうかお母さんを助けてあげてください」と人々がお願いすると、イエス様はお母さんの枕元に近づき、熱を叱りつけられました。

「熱を叱る」とは、面白い表現ですね。

すると、あっという間に熱が引き、お母さんはニコニコしてイエス様と弟子たちをもてなし始めました。

ここでも、イエス様の言葉の力が示されました。

 

その夜には、シモン・ペトロの家には、病気で弱っている人たちが大勢連れてこられました。

イエス様は一人ひとりに手を置いて、病気をお癒しになられました。

悪霊に取り憑かれた人たちも連れてこられましたが、イエス様は会堂でなさったように、それらの悪霊も追い出しました。悪霊もわめきたて、「お前は神の子だ」と叫びながら出て行きました。

次の日の朝、イエス様が寂しい場所で祈っておられると、町の人たちが捜しに来て、「どこにもいかないで、わたしたちのところにいてください」とお願いしました。

イエス様の不思議な力でこれからも助けていただきたいと思ったのです。

けれどもイエス様は、このようにおっしゃいました。

「ほかの町にも神の国の福音を告げ知らせなければならない。わたしはそのために遣わされたのだ。」

 

イエス様のお言葉には、悪霊も病気も従わせる、権威と力がありました。

しかし、イエス様が一番伝えたかった言葉は、神様が人々を愛し、救ってくださるということでした。

こうして、イエス様は一つの場所にとどまらず、ユダヤのあらゆる会堂で福音を伝え続けられました。

 

今日の聖書箇所をもう一度読みましょう。

「人々はその教えに非常に驚いた。その言葉には権威があったからである。」

 

イエス様のお言葉は、神様の御心を力強く伝え、人の心を動かす「権威」あるものでした。

皆さんも、イエス様のお言葉に強く心を動かされたことがあるでしょうか。

イエス様のお言葉を聞くには、こうして教会学校に来て聞くだけではなく、自分で聖書を読むことでもイエス様のお言葉を聞くことができます。

ぜひ、ひとりで聖書を開いてイエス様のお言葉を聞いてみてください。


教案:160131

聖書箇所:ルカ4:31-44

テーマ:イエスの言葉の権威と力。

暗唱聖句:ルカ4:32

「人々はその教えに非常に驚いた。その言葉には権威があったからである。」