救い主の約束

「お前と女、お前の子孫と女の子孫の間に

 わたしは敵意を置く。

 彼はお前の頭を砕き

 お前は彼のかかとを砕く。」創世記3:15

 

創世記の2章では「命の木と善悪の木」について学びました。

『主なる神は人に命じて言われた。「園のすべての木から取って食べなさい。ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう。」』。(2:16, 17)

「園のすべての木から取って食べなさい。」と神様は人に命令しました。

「善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。」は、人は神のかたちに作られたが、善悪という法を決めるのは神であることをわきまえていなさい。神様に信頼して、神様の言葉に従いなさいという命令です。

人は、この神様の言葉を信頼して、命令に従っていれば、幸せな人生を生きることができるはずでした。

ところが、この幸せな人生をぶちこわしてやろうと、悪魔が人を誘惑します。

悪魔は蛇に化けて女に誘いかけます。

「園のどんな木からも食べてはいけない、などと神は言われたのか」。

 

神様は「園のすべての木から取って食べなさい。ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。」と命令されたのですが、悪魔は禁じられた一本の木に神経を集中させて、あたかもすべての木から食べてはならないと命令されたように誘いかけます。

 

そこで女は答えます。

「わたしたちは園の木の果実を食べてもよいのです。でも、園の中央に生えている木の果実だけは、食べてはいけない、触れてもいけない、死んではいけないから、と神様はおっしゃいました」。

女は「園の木の果実を食べてもよいのです」と答えていますが、悪魔はそれを無視します。

「食べると必ず死んでしまう。」と神様に言われた園の中央の木に神経を集中させます。

「決して死ぬことはない。それを食べると、目が開け、神のように善悪を知るものとなることを神はご存知なのだ」。

善悪の知識の木から取って食べたら神になれるぞ、と誘惑します。

それは見るからにおいしそうで、目を引きつけ、賢くなるようにそそのかしていました。

 

悪魔の企みは成功します。「決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう。」と禁じられていた木から、アダムと女は、とうとう食べてしまいます。

 

善悪の知識の木から取って食べた二人は、確かに目は開けました。でも、そこに見えたのは、神になった人間の姿ではなくて、裸の自分たちが見えただけでした。裸とは、ただ服を着ていないだけでなく、土(アダマー)の塵で造られた人間(アダム)が命の息を抜き去られたら、土と塵に帰る存在にすぎないということを表しています。命の息を抜き去られたら死んでしまうということです。

 

神様は、アダムが神様の言葉を信頼して幸福に過ごして、神様に感謝することによって神様のご栄光が表されることを望んでおられました。

アダムの罪は、神様の言葉に信頼しないで、悪魔の言葉を信用したことにあります。

 

ご自分の言葉より、悪魔の言葉を信用した二人を、神様はエデンの園から追い出しました。それだけではなく、女には生みの苦しみを与え、アダムには食べ物を得る苦しみを与えました。

 

非常に厳しい試練、苦しみを人にお与えになった神様ですが、実は、とてもやさしいお方でもあります。

裸の「アダムと女に皮の衣を作って着せ」てくださいました。「いちじくの葉をつづり合わせ」たものだけでは、寒いでしょうし、そのうちにボロボロになってしまいます。

 

それだけではありません。3章15節を見てください。

「彼はお前の頭を砕く」。

「彼」とは救い主であるイエス様のことで、「お前」とは悪魔のことです。

 

神様は、罪を犯してしまった人間のために、イエス様をお与えくださり、イエス様によって悪魔を打ち破り、わたしたちを救い出してくださる約束をしてくださいました。

 

アダムの罪は、神様の言葉に信頼せず、悪魔の言葉を信用したことにありました。

イエス様も、アダムと同じように、悪魔から言葉による誘惑を受けられました。

 

イエス様が救い主としての働きを始められたときのことです。

「“霊”に導かれて荒れ野に行かれた」イエス様は、40日間断食をして、「空腹を覚えら」れました。そこへ「誘惑する者が来て、イエス」様に言います。

「神の子なら、これらの石がパンになるように命じたらどうだ。」

 

イエス様はお答えになられました。

「『人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる』と書いてある。」

このイエス様の言葉は、旧約聖書申命記の8章3節の言葉です。

 

すると、悪魔も聖書の言葉である詩編91編11節12節を使って誘惑します。

「神の子なら、飛び降りたらどうだ。『神があなたのために天使たちに命じると、あなたの足が石に打ち当たることのないように、天使たちは手であなたを支える」と書いてある。」

神様の言葉だから、聖書に書いてある言葉だから、そうして見ようかな、って。悪魔はずるいです。

 

でも、イエス様は申命記6章16節の言葉を使って対抗します。

「『あなたの神である主を試してはならない』とも書いてある」。

 

悪魔は、きっとイライラしたことでしょう。聖書の言葉を使っても誘惑されないとは。

悪魔は切り札を出します。

「悪魔はイエスを非常に高い山に連れて行き、世のすべての国々とその繁栄ぶりを見せて、『もし、ひれ伏してわたしを拝むなら、これをみんな与えよう』」

世界中がすべて自分のものになる。そう思ったら、、、わたしだったら誘惑されてしまいそうです。

 

すると、イエス様は言われました。「退け、サタン。『あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ』と書いてある」。これも申命記(6章13節)に書いてある言葉ですが、あの手この手で誘惑しようとする悪魔に対して、イエス様は最初から最後まで神様の言葉で迎え撃ちます。

そしてついに悪魔は離れ去り、イエス様は悪魔の誘惑に勝利されました。

 

こうして、アダムの失敗をイエス様は回復してくださいました。

創世記3章15節「彼はお前の頭を砕く」と約束された通りです。

 

イエス様は、生涯、神様と隣人を愛して律法を完全に守られました。

そして、十字架の死に至るまで神様の言葉に従順でいらっしゃいました。

最初から最後まで神様の言葉に従ったイエス様を、神様は死人の中から引き上げ下さり、信仰によってイエス様に結ばれるすべてのクリスチャンに命を約束してくださいました。

 

死人の中から復活したイエス様は弟子たちに現れて「聖霊を受けよ」と息を吹きかけられました(ヨハネ20:22)。イエス様を信じる私たちにも、イエス様は新しい霊の命を吹き込んでくださいます。

 

皆さんは、イエス様によって新しい霊の命を吹き込まれています。

聖霊を受けています。

神様は、私たちが神様の言葉に信頼して幸福になり、神様に感謝することによってご栄光が表されることを期待されています。

イエス様と父なる神様と聖霊に信頼して、神様の期待に応えていきましょう。


教案:上福岡教会ジュニア礼拝 アダム③創世3

聖書:創世記3:15

「お前と女、お前の子孫と女の子孫の間に

 わたしは敵意を置く。

 彼はお前の頭を砕き

 お前は彼のかかとを砕く。」