種を蒔く人のたとえ

「ほかの種は、良い土地に落ち、実を結んで、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍にもなった。」マタイ13:8

 

イエス様は、たとえ話を通して、天国とはどのようなところか、天の御国はどのようなところなのか、天のお父様がどのようなお心を持つお方であるのか、福音の本質というものを様々な面から教えてくださいました。

そして今日もその中の一つで、天国についてのたとえ話が展開されています。

イエスさまのたとえ話は、聞く耳を持たない人に対しては、本当の意味が隠されていますが、たとえ話に、イエス様ご自身の解説がある場合は、それがすべてです。今日のたとえ話は「種を蒔く人」のたとえですが、イエス様ご自身の解説が18節から書かれています。

 

1番目の種は道端に落ちてしまいました。

道端に落ちた種は、鳥が来てパクリと食べてしまいました。

全部、鳥が食べてしまって、何も残りませんでした。

これは、天の国、御国のことばを聞いても理解しようとしないので、悪魔がやってきて、その人の心に蒔かれた御言葉の種をすべて奪い去られてしまう人のことです。

 

2番目は、石だらけで土の少ないところに落ちた種です。その種は、土が深くないので、すぐに芽を出します。でも、太陽が昇ってくると、暑さのために焼けてしまい、根っこがないので全部枯れてしまいました。

これは、御言葉を聞くと、すぐに喜んで受け入れますが、自分のうちにしっかりした根っこがないので、しばらくの間だけのことで、御言葉のために困難や迫害が起こってくると、すぐにつまずいてしまう人のことです。

 

3番目の茨の間に落ちた種は、茨が伸びてきて、芽が伸びるのをふさいでしまいました。

これは、御言葉を聞くことは聞きますが、この世の思い煩いや、富の惑わしが御言葉をふさいでしまい、実を結ばなくなってしまう人のことです。

 

最後の、4番目の良い土地に落ちた種は、実を結び続けて、あるものは百倍、あるものは六十倍、またあるものは三十倍にもなりました。

これは、御言葉を聞いて悟る人のことです。御言葉を聞いて信じ受け入れて、その恵みを受け取って生きる人のことです。その人は本当に実を結び、あるものは百倍、あるものは六十倍、またあるものは三十倍の実を結びます。

 

これがイエス様がお話ししてくださったたとえ話と、イエス様ご自身の解説です。

なんだか、わかったような、わからないような、、、不思議なたとえ話です。

イエス様は、わたしたちに「4番目の良い土地の心を持ちなさい」とおっしゃりたいんでしょうか。

 

イエス様は、今日のたとえ話の最後に、このようにおっしゃいました。

「耳のある者は聞きなさい。」

 

これは、「わたしの言っていることが何を意味しているのか、よく考えてみなさい。天のお父様のお心を、このたとえ話から読み取りなさい。」という意味です。

 

最初にもお話ししましたが、イエス様は、たとえ話を通して、天国とはどのようなところか、天の御国はどのようなところなのか、天のお父様がどのようなお心を持つ方であるのか、福音の本質というものを様々な面から教えてくださっています。

今日のたとえ話から、わたしたちは何を読み取ればいいんでしょうか。

天国はどのようなところなのか、天のお父様がどのようなお心を持つお方であるのか、、、

 

実は、わたしたちの心は1番目と2番目と3番目の心なのです。

わたしたちの心は道端なのです。

せっかく聞いた聖書の言葉を、他人が踏みつけてしまい、悪魔が来て持ち去ってしまいまう心、それがわたしたちの心です。

さらに、わたしたちの心は石だらけのところなのです。

自分の中に信仰の確かな「根っこ」を持たないために、困難や迫害や試練に会うとすぐに負けてしまいます。

そしてわたしたちの心は茨の間なのです。

この世の惑わし、自慢、名誉、実績、競争心やいろいろな欲望に心を奪われ、この世の興味や関心に占領され、時間を持って行かれてしまい、聞いたみ言葉をふさいでしまいます。

 

このような心を持つわたしたちは、自分の力では、到底「良い土地」の心を持つことはできません。とても厳しい修行を積んでも、長い間修養を重ねても、何をしても自分の力では、わたしたちの心は「良い土地」には、絶対になれません。

 

わたしたちの心が「良い土地」になるためには、ただただ神様の恵みに頼るしかありません。

イエス様を信じる信仰によって「良い土地」にしていただく以外にはありません。

 

天のお父様は、わたしたちに、恵みによって、信仰によって、わたしたちの心を「良い土地」にしてくださる。このようなやさしいお心をお持ちの方なんだ、ということを、イエス様は、このたとえ話を通して教えてくださっています。

 

わたしたちは、主の祈りの初めに、「天にまします我らの父よ」と呼びかけています。

ここにいるすべての人が、すでに「良い土地」にしていただいているという証拠です。

わたしたちの心を「良い土地」にしてくださるために聖霊さまを与えてくださる。

これが神様の恵み、天のお父様のお心なのです。

 

ですから、恵みと信仰によって、わたしたちの心を「良い土地」にしていただいていることを感謝して、神様のみことばを信仰と祈りで聞いて、神様のみことばを信じて、心から受け入れていきましょう。そして、イエスさまの恵みをいただいて、神様の愛に応える人生を、これからも歩んで行きたいと思います。


教案:日本キリスト教会日曜学校2017.11.5

聖書箇所:マタイ13:1-9

御言葉:マタ13:8

「ほかの種は、良い土地に落ち、実を結んで、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍にもなった。」